今年、生まれた子供たちが新車を選ぶとき、そこにエンジン車はない!

2020/11/17

今年、生まれた子供たちが新車を選ぶとき、そこにエンジン車はない!

10月に「2050年までに温室効果ガスの排出を『実質ゼロ』とする」方針が示されました。このニュースを読んで、2050年ばかりを見ていましたが、冷静に考えたらモノ(車)には減価償却期間があります。

何年と決められるものではないのですが、車では仮に15年といわれているようです。その場合、2035年以降に販売される車は、EV車になっているということです。エンジン車・ディーゼル車の販売はなくなります。今年生まれた子供たちは2035年に15歳。今の法律ではまだ免許は取れませんが、彼らが18歳になる2038年にはエンジン車の新車はないだろうということです。まさにEV車ネイティブ世代です。もちろん、もっと早くネイティブEV車世代は生まれると思いますが。

北欧では、2016年2月ごろからガソリン車やディーゼル車の新車販売禁止が始まっています。それに比べれば日本はかなり遅れています。 

車はとても便利な移動手段。特に地方に住んでいる方にとっては、ひとり一台ということも多いのではないでしょうか? 私自身も現在住んでいる東京では、車を持たずに暮らしていますが、地元(愛知県)では車を所有していました。また、20代の頃(30年前)は「車は、ひとり一台プラス軽トラ」なんていうことも話していたことも思い出です。もちろん、その車は、ガソリン車だったり、ディーゼル車だったりしたわけです。 

しかし、時代は変わっていきます。今年から来年にかけて、ホンダ、日産自動車、トヨタ自動車、マツダが電気自動車を発売します。海外でも、新しいタイプのEV車が発売されます。 

日本ではなかなか普及していないEV車ですが、ここにきて本格的に浸透していくようです。調べてみるとEV車は、ガソリン車より歴史は古いとも言われています。しかし根付かなかった。SDGsナビでは、よく書いていることですが、その時代ごとに人は一生懸命生きてきました。より良い時代にしようと工夫してきたのです。しかし、その結果、今のような状況になっているのが現実。想像できた部分もあれば、想像できなかった部分もあるでしょう。しかし、気付いたのではれば早く対応すべきです。北欧が2016年から始めているのであれば、すでに約5年遅れています。そして、日本のEV市場シェアは1%以下という数字も出ています。 

2018年には、国土交通省と経済産業省の報告には、以下のように書かれています。

“自動車新時代戦略会議中間整理(2018年7月)、2030年次世代自動車普及目標(2018年未来投資戦略)の実現に向けて、xEVの早期普及策を強化することが必要。他方で、特にEV/FCVは国内での普及は1%足らずと伸び悩んでおり、海外においても、普及が伸び悩んでいる状況。国内で普及モデルを確立し、海外展開する観点が重要。”
国土交通省

xEVは次世代を意味します。まさに、次世代を生きるZ世代やそれより若い世代に向け、EV車の普及、選びやすい環境、使いやすい環境を作っていくのが、大人たちの仕事です。
また、車に限らず航空機や船舶も同様に考えていかなければならないことです。

記事執筆:伊藤緑(広報ウーマンネット 代表)