気になるSDGsコラム:性差の悩み。変わるスクール水着。男女共通という言葉さえ不要になる日へ(2022.8.12)004

2022/08/12

気になるSDGsコラム

性差の悩み。変わるスクール水着。男女共通という言葉さえ不要になる日へ

News
ジェンダーレス水着を選択肢に 「悩みは男女共通」向き合った開発者
https://www.asahi.com/articles/ASQ826Q47Q7VULEI005.html

「ジェンダーレス水着」を選択肢に 開発者が感じていた価値観の変化
https://news.yahoo.co.jp/articles/c179e99e9feb4a244872e0bc4461aeaad52c99df

大人より声を上げられない子供たち

「ジェンダー」という言葉が、一気に浸透しました。そして、ジェンダーレスを謳う企業が増えています。社会人には、「指導的地位に就く女性の数を大きく増やす」ことなど仕事面が目につくかもしれませんが、あらゆるところに性差はあります。そして、それらはこれまで、嫌だと思いながら当たり前にそうするものだと思っていたことが多いです。

今回、取り上げるのは「スクール水着」です。私の世代(50代)は、スクール水着といえば、想像するのはひとつですが、この30年でずいぶん変わってきたことを改めて知りました。私に子供がいないせいでこの部分、抜け落ちてます。

変わる「スクール水着」事情 露出抑えたスパッツ・袖有り増える…スカート付きも(2019年05月22日)
https://www.j-cast.com/2019/05/22358013.html?p=all
2019年にもこのような記事が出ています。

スクール水着では初の男女同デザインのジェンダーレス水着! フットマークが「男女共用セパレーツ水着」を開発し、3校で導入予定、10校が検討中~長袖・ハーフパンツで露出を控え、紫外線対策にも(2022/6/7)
https://netatopi.jp/article/1415265.html

年々、露出が少なくなってきているということ。声を上げられない子供たちだからこそ、大人が先手を打って守る部分です。選択肢を増やす、まさに多様性です。ジェンダーレス制服や、ユニクロの製品を制服として使用する学校も出てきています。これはジェンダーレスや、経済格差を埋めることに繋がっています。

今回の水着については、個人的な話ですが、私は足にちょっと大きめの黒い痣があり、小中学生の頃、ブルマを履くのも水着を着るのもその痣が見えるという理由からとても嫌でした。子供の頃は今より痣の色が濃くて、本当に恥ずかしかった。辛かった。しかし、そんなことを言っていけないというか、言うという選択肢もなく、我慢するものだと思っていました。性差の問題ではないですが、いろんな理由でそういう子供たちはたくさん居るんだろうと思います。他人にとっては小さなことでも、当事者にとっては大きな問題です。

今回発売された水着を選ぶことができる、という選択肢が増えることで、水泳の授業を休まない子供たちが増えれば、水難事故が減ることに繋がるかもしれません。夏になると起こる水難事故。多少泳げるくらいでは防げないものも多いですが、やはり泳げることは大切だと思うからです。自分の経験ですが、小さい離岸流に流されそうになったことがあります。あまり泳ぎが得意でない私は、溺れかけていることに気づいた泳ぎの得意な友人に助けられました。あの日のことを思うと泳げることは大切だと思うのです。

ジェンダーレスではなく、「男女共用セパレーツ水着」

フットマーク株式会社が発売した水着の名称は「男女共用セパレーツ水着」です。これは男性用、女性用という分け方をせず、サイズ展開が広く(120cmから4Lまでの10サイズ)、胸パットも目立たない色になっている製品です。今は、男女共用という言葉が必要ですが、いつか男女共用という言葉がはずれ「セパレーツ水着」として誰もが購入対象になるという時代がくるかもしれません。アパレルには、そういう流れがあるように思います。

ジェンダーについては、アダムとイブの時代から、体の作りが違う男性と女性が確実に居て子孫繁栄により人は生きてきました。男性と女性という体の作りを無視することはできませんが、心と体の不一致があるということも知られるようになりました。敢えてジェンダーレスといわなくても良い時代に向かっているようにも感じます。

そして、メンズ・レディース関係なく誰もが選べるアパレルブランドも生まれています。

GENDER FREE HOUSE
https://www.0101.co.jp/gfh/yurakucho/
このブランドページには、以下のように書かれています。
“性別、年代、身体的特徴を超えたすべての人へ
「自分らしさが見つかる」「自分らしく自由でいられる」 「なりたい自分になれる」を
サポートするスペース。
その名も「GENDER FREE HOUSE」が東京で初めて誕生。”
プレスリリースと関連サイト
自分らしく、なりたい自分になれる「GENDER FREE HOUSE」が有楽町マルイに期間限定オープン!(2019年2月8日)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002123.000003860.html
有楽町マルイ「GENDER FREE HOUSE」押さえておくべき3つのポイント【体験レポート】(2020/4/7)
https://jobrainbow.jp/magazine/wenttogenderfreehouse

記事執筆:伊藤緑(広報ウーマンネット 代表)