気になるSDGsコラム:女性の活躍と130万の壁は関係ないと考える理由(2022.9.14)005

2022/09/14

気になるSDGsコラム

女性の活躍と130万の壁は関係ないと考える理由

活躍を望むなら同じ土俵で

最低賃金が上がります。これにより時給で働く人たちは収入アップが見込まれますが、配偶者の扶養に入り自ら社会保険に加入していない人たちにとっては、130万円の壁が気になることでしょう。

130万円の壁のせいで、もっと働きたくても働けない女性がいるというニュースがいくつか出ています。しかし、130万円に関する法的な変更はありません。私自身、130万円の壁は女性活躍を阻むものではないか?と考えたことがあったのですが、冷静に考えてみると、これは全く別次元のことと気づきました。女性活躍でなくても、単に働くということでも同じ意味だと思っています。

その人が、本当に働きたいのか? 単にお金を得たいだけなのか?

その二択ではないでしょうか?

本当にその仕事をしたい、その仕事を極めたい、社会で必要とされる存在になりたいと考えるならば、扶養に入ってその範囲内で働くという選択はしないと考えるからです。

「その仕事をしたい、その仕事を極めたい、社会で必要とされる存在になりたい」と思う気持ちこそ、働きたいという意思です。そして、そういう人だけが「活躍する女性」と呼ばれる人たちだと個人的に考えます。

扶養内で働くということは、自ら社会保険料を払って働いている人と同じ土俵に立っていない状態です。ある意味、ゲタを履いた状態で、130万の壁があるからもっと働きたいのに働けないと言われても、そこに公平さを感じることがありません。

社会保険料を自分で払ってでも働きたいという人こそ、活躍を目指す人なのではないでしょうか?

人それぞれ状況は違います。ただ、130万の壁は働くことの壁ではなく、収入を得るための平等性を保つために作られていると考えた方が、スッキリとします。

記事執筆:伊藤緑(広報ウーマンネット 代表)